- ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶ水泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。-『方丈記』より
 関東にある企業の研究所に勤めた後、山口にある実家のお寺に僧侶として戻ってきた筆者のブログ

東北大震災から2年です2013年03月14日 17:37

 3月11日の東日本大震災から2年が経ちました。ニュースを見ていると復興にはほど遠いようですね。そのような中で、被災した子供達が頑張っているのを見ると、こちらが励まされます。

 先日の北海道での大雪もそうですが、場所によって住人が負う環境的な「リスク」には大きな違いがでます。もちろん、その場所には「ベネフィット」(利益)が見込まれるからそこに住む訳で、「リスク」と「ベネフィット」が釣り合う(イコールと言う意味ではなく)ギリギリのところまでが、人類の生存圏だったのでしょう。
 この「ベネフィット」の中には、飢えや迫害から逃れるといったようなネガティブなものも含まれるので、あっちよりは「まだまし」的なところもあったでしょう。もっとも、過酷な環境を克服しようとすることで、人類は様々な技術を身につけてきたとも考えられますので、地球上がすべて「楽園(定義はあいまいですが^^;)」だったら、我々ホモサピエンスはまだまだ「モンキー状態」だったかもしれませんね。

 今や人間はその気になればどこででも生活できるんじゃないかって気がしますが、そうは言っても環境のリスクを一様にすることはできません。しかし、実際に災害を受けたところに対して、過酷な環境を克服して来た「知恵」を働かせて、困難な状況を解決していってこそ人間ではないでしょうか。
 なんだか「えらい人たち」は「モンキー状態」が多いな〜と思います。自分たちだけ安全な檻の中で、リンゴやバナナを手にして喜んでいてよいのでしょうか・・・。

 しかし、、、、安全ではなく危険な檻の中って状況になりそうではありますね。今後の日本は・・・。今の私たちは過酷な環境に身をさらして生きていけるのでしょうか。

また、悪口・・・^^;2011年05月20日 22:18

 どうしても黙ってられない!↓

 福島原発事故は「神様の仕業としか説明できない」
 津波対策に関しても「人間としては最高の知恵を働かせたと思っている」

 この発言をされた大臣は、(本人の宗旨がどうあれ)神様が存在するなんてもちろん思っていないし、本気で言っているわけではないでしょう。「とー○ん」の責任を回避する為の言葉ですよね。
 しかし、この内容で目的が達成されるとでも思っているのでしょうか? もしそうなら、福島で被害を被っている人々始め、我々は相当なめられていますね。
 「神様の責任ですっ!(キリッ」 ですか?!

 二番目の発言も、「人類最高の知恵で津波対策をしていた」(←自分で打ってて笑っちゃった)のにダメだったということは、日本沿岸の原発すべてダメってコトなんじゃないん? 原子力政策を擁護するどころか、墓穴ほってるじゃーねー?

 なにが悲しいかって、こういう嘘しか思いつけない方々が大臣をやっているってコト。どうせなら「人間として最高の知恵を働かせ」て(笑)、国民全員だまされて納得するくらいの嘘を考えれば良いのに・・・・。まあ、その結果が「これ」なんでしょうけど。トホホ・・・

 とー○んも正にこういう時の為に、役員が「個人献金」(笑)していたのだから、政治家達がんばってくれっと思っているでしょうけど、こういう発言をされた日には、「もっとましな嘘をつけーっ!!!!(怒」って思ってるんじゃないの?

もう原発から目を離せません2011年05月12日 22:30

 あいかわらず、問題が次から次へと・・・。ニュースを見ていても、つい文句を言っている自分に気付き自己嫌悪・・・。ブログ書こうと思っても愚痴しか出て来ないです・・・。

 仏教書を読んでいると「欲を抑える」ということが出て来ますが、その度に「原発」が思い浮かびます。
 欲は「進化」、人間になってからは「進歩」の原動力にもなっているものでしょうが、手に余るものを得ようとすると身を滅ぼしてしまいます・・・。
 iPS細胞(再生医療の切り札とも目されていますが)なんかも同じ匂いがしてくるのですが・・・

なんだか・・・2011年04月21日 22:55

 つい、非難ばっかり口をついてでてしまう今日この頃ですが・・・

 探せば(?)案外まわりにいらっしゃるもので、原発の設計をしている方(知り合いの知り合いみたいな感じ)は、「原発、絶対大丈夫。絶対安全!!」と(事故がおこる以前)力説していたそうです。
 一方、原発建造の仕事をしたことがある方の話を聞くと、「とてもとても厳しい検査の中で、ひとつひとつ組み立てていく」ということで、かなり気を使っていたとの事。逆に言えば、そうまでしないと危ないということでしょう。当然だけど。しかし、そうやって造りきれるものなんでしょうか? たくさん無理(無視?)しているところもあるんじゃないかな〜・・・。

 ところで、数日前に誰かさんが、「殺人が多いせいで、東北が苦しんでいる」みたいな事を言ったそうですね。どういう構造をしているのか、頭を覗いてみたいですよ。

朝刊を見て2011年04月17日 21:19

 陸前高田市の高田高校に大学の後輩が勤めていますが、今日の朝刊に記事が載っていました。OB・OGのネットワークで本人は無事だが周りに大きな被害が出ている事、ニュースなどで破壊された町の様子等は見ていましたが、改めて当時の壮絶な状況を知らされました。
 被災した方達、現地で活動している方達は本当に歯を食いしばってがんばっていると思います。私たちもできるだけのことをして、がんばらないとです。。。

会見を見ていてドーキンスを思い出しました2011年04月14日 21:17

「個人個人が共通の利益に向かって寛大に非利己的に協力しあうような社会を築きたいと考えるのであれば、生物学的本性はほとんど頼りにならぬ」
      -リチャード・ドーキンス『利己的な遺伝子』(紀伊國屋書店)

 すっからかんとその一味、とー○んやその他、院とか委員会の偉い人たち 彼らは非常に優秀なエリートですよ。生物の・・・・。つまり遺伝子の乗り物として!

 昔は良く「種(しゅ)の保存」という言葉を聞きましたが、ドーキンスは種を単位とする淘汰(進化)は錯覚で、その主体は遺伝子だといっています。その遺伝子の乗り物たる「個体」は、同種(例えば人類同士とか)を繁栄・存続させる為に行動するのではなく、自分の遺伝子を残す確立を上げる為の行動をする。つまり、「利己的」なほど優秀(淘汰を生き延びる)ということです。現在、進化の頂点にいる(と勘違いしている)人類は、当然そっち方面の優等生である為、
「ある状態で条件反射的に善い事をしようとすると、利己的になる(他人にとっては悪い事になる場合が多い)」
と、私は拡大解釈しています。(察しの良い方はおわかりのように、私の拡大解釈は親鸞聖人の影響をかなり受けています。)

 よって、自然現象が原因(つまり自分のせいではない)で、命に関わる(あるいは社会的に抹殺=地位を失う)制御できない災害(含む原発)が起っている今、保身に走るのは生物としては当然のことでしょう。さすがエリート! 生物としては・・・ね。

 でも、「人間」としてどうなんでしょうね。ドーキンスも「遺伝子がそうなんだからいいじゃん。ビバ、自己中心!!」とは言ってなくて、むしろそれが制御(抑制)できるのはヒトだけなんだから、がんばって気をつけようよ!!って言いたいように思います。

 どんなに気を付けても、どんなに周りの事を思っていても、やっぱり自己中心に考えてしまいます。このことを、常に心に留めておかないといけませんね。

なかなか終わりが・・・2011年04月13日 23:22

さて、どうしても気になる福島原発ですが、、、、、

 ストロンチウム90が検出されたとのこと。半減期約30年、骨に蓄積するということで一部(?)さわがれてますけど・・・。
 もちろん量が問題となるので、今の値では健康に影響が出る値ではないということですが、「今の値」というのが・・・・ね。
 風評被害等を考えるに、政府も発表する事に躊躇する気持ちはわかります。いくら普段から放射線をあびているとはいえ、聞いてしまえば、私のような素人はちょっとでも口に入れたくなくなるというのが本音です。
 経口摂取した場合の実行線量係数(たとえば チタン酸ストロンチウム90の場合、2.3×10^-6 mSv/Bq、それ以外の化合物 2.8×10^-5 mSv/Bq とか)で計算すれば、実行線量が算出でき、どれくらい取ったらどれくらい危ないかっていうのが分かるので、「ああ、こんなの平気」ってところですが、ともかく「いつまで出続けるんだ!!」っていうのが、「ちょっとでも体に入れたくない」というのに繋がってしまいます。。。

 私は風評被害は化学の問題ではなくて、心理学の問題だとも思っているので、「十分すぎるほど低い(少ない)から安全」だけではなく、しっかり対応してほしいです。今までの対応から察して「本当はもっと高い値なんじゃないの?」「後で、やっぱりダメとか言うんでしょ!」と思っている人がたくさんいるはず。

参考文献
 放射線概論、石川友清編、通商産業研究社(1999)
 放射線を放出する同位元素の数量等を定める件(平成十二年科学技術庁告示第五号)最終改正 平成十八年十二月二十六日 文部科学省告示第百五十四号

1ヶ月です・・・2011年04月11日 22:47

 つくば・渋谷・沼部・韮崎・小淵沢・市川・築地
 関東は縁が深く、ニュースを見ていると心が痛みます。

 あれから1ヶ月です。
 震度6の「余震」という恐ろしい状況が続いてます。福島原発も先が見えないという、これまたとんでもなく恐ろしい状況です。

 人類は生活の場を求め、極限の土地に足を踏み入れてきました。それは自然との闘いであったと思います。しかし、その実は「自然との調和(対話)」ではなかったでしょうか。自然に対して人類のごり押しは通用しないということを、何度も何度も身を以て知らされてきたことでしょう。
 そして、その度に、互いに助け合いながらそれを乗り越えてきたに違いありません。

 近年「がんばらない」「がんばりすぎない」という言葉をよく聞くようになりました。被災者の方々は既に精一杯がんばっています。今、がんばらなければいけないのは、被害を受けていない我々ではないでしょうか。

ニュース見てて2011年04月07日 20:11

 なんだか目につくニュースが原発ばかりですが、被災者への対応がちゃんと進んでいるのか気になります。

 というか、のど元過ぎたと思ってるのかどうか、政治家の「口」が活発になってきたのも気になります。(他にしなきゃいけないことはないのか? できる事が無い??)

気象庁の拡散予想2011年04月06日 21:25

 日本全国、TVを見ながら「この、スッカラか〜んっ!!!」と皆さん毎日叫んでいることと存じますが・・・・
 
 さて、例のドイツの放射性物質拡散予報ですが、範囲がかなり縮小していて東に流れるばかりになってます。見た所、放出される放射性物質量が下方修正されて、範囲がせまくなった感じでしょうか?(そう書いてある訳ではありません。予測図を見た感想です^^;) だから、隠蔽だ外圧だって言う訳ではないですが、東北アジアでは大騒ぎになってましたからね。。。

 ところで、(問題の)日本の気象庁が予測データの公表を始めました。IAEAに提出したものということで、オリジナルは英語で、それらとそのうちの1つを和訳したものが公開されてます。西日本、九州、四国すっぽりですね。これじゃあ公開したがらないはずだ。
 ・・・が、まあ、何と言うか、本当に「じゃあ、だしますよ。これがIAEAに出した資料です。(ドサ! フンッ!!)」みたいで感じ悪いです。但し書き(注意事項)もありますが、「仮定の話なので参考になりません」って、、、「どーせ、素人が見てわからないまま騒ぐだけだろ!!迷惑な!!」って感じです。1つ以外は英語のままだし(最新のデータも英語)。
 もちろん広範囲の降下量としては、ほとんどゼロといっても良いくらいだろうし、風評被害(パニック)の方が怖いのでしょうが、自国民に対してはもうちょっと言い方あるんじゃないかしら?
 ところで、放出量の仮定値が1ベクレル秒/立米になっているんだけど、実際はどのくらいの値なんでしょう? 耳に残ってないです・・・。ちょっと調べてみよう。(さすがにそんなには出てないでしょうが・・・・)