- ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶ水泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。-『方丈記』より
関東にある企業の研究所に勤めた後、山口にある実家のお寺に僧侶として戻ってきた筆者のブログ
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カワラヒワ ― 2017年04月01日 21:17
クスノキ ― 2017年04月04日 00:06
先日、裏のクスノキが蔵の屋根に干渉しだしたので、バッサリ切りました。自分で。切った枝を運びながら独特の香気に包まれていると、それに気づいた母が、
「子供の頃(母は昭和16年生まれ)は、みんなでこの根っこをかじってた。ハッカだって言って・・・」
と話してくれました。って、樟脳(しょうのう)なんですけど・・・。
樟脳(camphor)・・・C10H16O.MW:152.23.クスノキ科の植物 Cinnamomum camphora Linn.の精油成分から得られるモノテルペンケトン(monoterpenes)。
天然より得られるものはd-カンフルである。筋肉痛,挫傷,打撲,捻挫,凍傷,皮膚痒感に対し,局所刺激,血行改善,消炎,鎮痛,鎮痒の目的で外用される.中国,ヨーロッパでは古くから中枢興奮薬 central stimulant として用いられ,主として延髄の呼吸中枢および血管運動中枢を興奮させる。心臓に対しては代謝物が強心作用を示す。
確かに、ハッカはpeppermint camphorとも呼ばれますし、実際にクスノキの精油には「シネオール」というハッカ(メントール)の仲間も含まれていますが、いくらなんでも、これをかじるとは。食べすぎたら中毒おこしてたんじゃぁ・・・。
でも、そうやって空腹をまぎらわせていた時代が日本にあったということです。そして、今現在、それすらもできない所が世界中にあるということ。母の言葉を聞いて考えさせられました。
参考文献
南山堂医学大辞典第19版、株式会社南山堂
刈米達夫、最新植物化学 第2改稿版、廣川書店(1974)
クスノキの防腐作用(人間への・・) ― 2017年04月04日 22:03
クスノキの精油成分であるカンフル(camphor;樟脳)の防腐作用に関するエピソードが中国の古文献に見られるそうです。「僵屍(きょうし)」すなわち「キョンシー」(ゾンビ)系の話です。といっても、動き回るわけではなくて、クスノキの幹の中の遺体が腐らなかったという話です。自然の神秘!?
以下、澤田瑞穂著『鬼趣談義』中の「僵屍変」からの引用です。
「兪曲園『茶香室(さこうしつ)叢鈔』巻16「僵(きょう)人」の条に元・劉壎『隠居通議』を引いていう、江西南豊の石仙観の前に一株の巨樟がある。所伝によれば、宋の真宗の咸平4年(1001)に、方士の冷道というもの、ここで修煉していたが、ある日、木を叱して開かせると、中は空洞だったので、その中に入って坐して逝く。木は久しくして合す。里人相伝えてもって神とす。後に英宗の治平3年(1066)に、県令の胡若(こじゃく)というもの、これを信ぜす、斧で割ってこれを験するに、道士は兀然(こつぜん)として坐し、さながら生けるがごとし。後の証とするため、これに塑絵(そかい)して伝えた。これにより二百年を経て、木はまた合せず。予(劉氏)が親しく見た木の穴は一尺ばかり、幅は数寸、中は虚(うつろ)で枝葉が茂っている。道人は兀座して、なお故(もと)のごとくであった。越えて南宋理宗の宝祐元年(1253)寒食後の一日、大風に木が倒れたが、冷道はなおも木の根元に兀座し、屹として損傷がなかった。屋をつくってこれを覆った。今に至るまで存ず云々。県令が塑絵して伝えたとは、泥塑か乾漆か、とにかく遺体に若干の加工装飾を施したのであろうが、それまでの65年間は腐朽もせず木の穴に坐していたのである。樟の巨木というから、あるいはその香気が腐敗を防ぐに役立ったのかも知れない。」
ですって。まあ、いくら樟脳に防腐作用があろうとも、日本の気候(湿度)じゃあ無理ですよね。。。
参考文献
澤田瑞穂著、修訂 鬼趣談義、平河出版社(1990)
お弁当配り ― 2017年04月11日 12:32
茶臼山古墳録 ― 2017年04月13日 04:22
中陰七日勤めで、毎週隣の市まで通っていますが、今日は帰りに「前方後円墳」に寄り道。
「茶臼山古墳」です。柳井市のホームページによると、
茶臼山古墳は、4世紀終から5世紀初めに造られた前方後円墳です。全長約90メートルで山口県では平生町の白鳥古墳に次ぐ大きさです。
この古墳は、明治25年(1892)地元の二少年が偶然発見しました。このとき発掘された出土品の中で、単頭双胴怪獣鏡(大鏡)は直径44.8センチあり古墳から出土した鏡では日本で最大のもので、東京国立博物館で保管されています。(古代の鏡としては、福岡県糸島市にある平原遺跡から出土した「内行花文八葉鏡」の直径46.5cmに次いで二番目に大きいものです。)
この古墳は、明治25年(1892)地元の二少年が偶然発見しました。このとき発掘された出土品の中で、単頭双胴怪獣鏡(大鏡)は直径44.8センチあり古墳から出土した鏡では日本で最大のもので、東京国立博物館で保管されています。(古代の鏡としては、福岡県糸島市にある平原遺跡から出土した「内行花文八葉鏡」の直径46.5cmに次いで二番目に大きいものです。)
日本最大級の鏡が出土しているなんて、すごい! 私の「邪馬台国熊毛郡説」がより一層真実味をおびてきました!??
整備に先立ち、平成3年からおこなわれた発掘調査では、古墳の形状や規模、埴輪の種類・数量、石室(古墳の主を葬った場所)の構造・副葬品等さまざまな発見がありました。今回の公園整備にあたって、茶臼山古墳を築造のときの姿に復元しました。古墳全体を葺石で覆い、142基の埴輪のレプリカ(複製品)を設置しています。
ということで、さびれた感じを想像していたのですが、見事に「造られて」いました(笑)
満開の桜が美しい。天気はあまり良くなかったですが。。。
入り口です
道には説明のパネルが埋め込まれています。
円墳の方から右回りに巡ってみました。
埴輪のレプリカが設置されています。
前方部手前から円墳を見上げたところ。
(つづく)
茶臼山古墳物語 ― 2017年04月15日 01:29
茶臼山古墳録-2 ― 2017年04月17日 12:50
慣れ ― 2017年04月20日 20:18
慣れ・・・
会社を辞めてからMacで使う表計算ソフトは「Numbers」でしたが、ファイルの共有が始まったので今更ながら「MS Office」を購入しました。
そしたら「使い方がわからん!?」。前は、それこそ何十年も使っていたのに! そもそも「Excel」はMacintoshiで先行していた画期的な表計算ソフトで、大学生時代から使っていました。
大学 Mac 「Excelすごい!! これがないと何もできない」
会社 DOS-PC 「Excelないの〜?!」
会社 Windows&Mac「Excel来たーっ!!!」
・・・・・・
今 Mac 「Excel使いづら〜い・・・」
ん〜、ワガママすぎる(笑)
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