- ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶ水泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。-『方丈記』より
 関東にある企業の研究所に勤めた後、山口にある実家のお寺に僧侶として戻ってきた筆者のブログ

比丘十八物その52010年12月23日 18:44

8.香炉・・・香を焚く器

9. 漉水嚢(ろくすいのう)・・・比丘の所持すべき六物の一つ。水中にある虫を飲んで殺してしまわないため、水を飲むときに、水をこす袋。漏水嚢。遊行の時は常に携える。ジャイナ教でもこれを用いる。

10. 手巾・・・手や顔を拭う布片。現在の手拭(てぬぐい)に相当する。拭手巾・浄巾ともいう。比丘十八物の一つ。手巾が諸のけがれを除くことから、清浄光仏の徳にたとえる。

11. 刀子(とうし)・・・武器のこと。
(《佛教語大辞典には、これしか載ってませんでしたが、「武器」の携帯が表立って義務づけられていたとはちょっと驚きますね。護身用としてこそり持つのは暗黙の了解、ではいけないわけですね。それくらい「律」の遵守が徹底されていたということです。かと言って、武器を持たないわけにはいかなかったのでしょう。》)

広説佛教語大辞典(中村元、東京書籍)より抜粋