- ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶ水泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。-『方丈記』より
 関東にある企業の研究所に勤めた後、山口にある実家のお寺に僧侶として戻ってきた筆者のブログ

なかなか終わりが・・・2011年04月13日 23:22

さて、どうしても気になる福島原発ですが、、、、、

 ストロンチウム90が検出されたとのこと。半減期約30年、骨に蓄積するということで一部(?)さわがれてますけど・・・。
 もちろん量が問題となるので、今の値では健康に影響が出る値ではないということですが、「今の値」というのが・・・・ね。
 風評被害等を考えるに、政府も発表する事に躊躇する気持ちはわかります。いくら普段から放射線をあびているとはいえ、聞いてしまえば、私のような素人はちょっとでも口に入れたくなくなるというのが本音です。
 経口摂取した場合の実行線量係数(たとえば チタン酸ストロンチウム90の場合、2.3×10^-6 mSv/Bq、それ以外の化合物 2.8×10^-5 mSv/Bq とか)で計算すれば、実行線量が算出でき、どれくらい取ったらどれくらい危ないかっていうのが分かるので、「ああ、こんなの平気」ってところですが、ともかく「いつまで出続けるんだ!!」っていうのが、「ちょっとでも体に入れたくない」というのに繋がってしまいます。。。

 私は風評被害は化学の問題ではなくて、心理学の問題だとも思っているので、「十分すぎるほど低い(少ない)から安全」だけではなく、しっかり対応してほしいです。今までの対応から察して「本当はもっと高い値なんじゃないの?」「後で、やっぱりダメとか言うんでしょ!」と思っている人がたくさんいるはず。

参考文献
 放射線概論、石川友清編、通商産業研究社(1999)
 放射線を放出する同位元素の数量等を定める件(平成十二年科学技術庁告示第五号)最終改正 平成十八年十二月二十六日 文部科学省告示第百五十四号