- ゆく河の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶ水泡(うたかた)は、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例(ためし)なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。-『方丈記』より
 関東にある企業の研究所に勤めた後、山口にある実家のお寺に僧侶として戻ってきた筆者のブログ

「少欲知足」で長生き?2010年01月18日 22:27

 ちょっと前の話ですが、SCIENCE誌に「カロリー制限はアカゲザルの発病と死を遅らせる」という論文が発表されました。私は購読契約していないので、Abstract(要約)しか読む事ができないのですが(^^;)、次のようなことでした。
 アカゲザルを通常の餌のグループ (対照群)と、栄養失調のない範囲でカロリー制限したグループ(CR群)に分けて20年間飼育したところ、対照群の50%が死んだ時点でCR群は80%が生きており、また、CR群では糖尿病、癌、心血管系疾患、脳萎縮といった老化に関連する疾病の発症率も減少した。とのこと。
 昔からマウス等では同じようなことが言われていたのですが、霊長類では初めてみたいです。全文が読めないので、細かな事までは分からないのですが(重ね重ねm(_ _)m)、少食が長生きの秘訣らしいですね。

 さて、仏教には「少欲知足」という言葉があります。浄土真宗の根本経典である「仏説無量寿経」に書かれているのですが、「欲が少なく満足することを知っている」ということです。なんだか通じるものがありますね。食欲に限らず、欲を肥大化させるとろくな事にならないのは、過去を振り返ってみれば明らかです。
 少食で長生きするかも、って事なので、更にちょっと広げて「少欲知足」でいきましょう!!

参考文献 
 Ricki J. Colman et al., Caloric Restriction Delays Disease Onset and Mortality in Rhesus Monkeys, SCIENCE, Vol. 325. No. 5937, pp. 201 (2009)
 浄土真宗聖典(注釈版第二版)、本願寺出版社(2007)

コメント

_ 福来みかん ― 2010年01月19日 07:31

高血圧から始まり、高脂血漿、糖尿等の危険値ラインを数年前から越えて治療するようになりました。まだラインを越えたくらいなので、食事療法からでも・・・と今は出来るだけカロリーを落とすようにし始めました。月ごとに測る数値は確かに落ちて行きます。かつて使えた保健所の所長さん、80歳を過ぎても私よりしゃきっとして市の嘱託医を続けています。健康の秘訣はどんな時でも「腹八分目」だそうです。
でも友達との飲み会も会費が同じでは、他人並みに飲んで食べないと損をするようでつらい所です。「駒忠」でも苦労しました。?

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